スポンサーサイト

  • --/--/--(--) --:--:--

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

A-ROD、ボラス抜きでヤンキース残留に合意!

  • 2007/11/17(土) 10:10:02

「シンシアと私は居心地のよさ、落ち着き、そして幸せをもたらせてくれるこのチームを生活の基盤としてきた。結果的に私は、共通の友人を通してヤンキースに連絡をとり、メッセージを伝えた。ヤンキースの考えもある程度わかっているし、状況を受け入れ理解もできた。それ以来、私はスタインブレナーファミリーと直接話し合ってきた」
これは現在FAとなっているアレックス・ロドリゲスが自分のブログに書き込んだコメントである。そう、代理人であるスコット・ボラスを抜きにして、ヤンキースと彼は直接交渉を行ったというのだ。ロドリゲスは「健全な話し合いの中で、お互いに感情や希望を率直に共有することができた。これからも対話を続けていくことになる」と宣言し、11月15日には10年間、年俸総額2億7500万ドルでの再契約に合意を見てしまったのである。

2001年にレンジャースと結んだ10年間、年俸総額2億5200万ドルの契約が7年目を終了した際にFAとなる権利を有する、という条項を含んでいたことから、ボラスはこれを盾にヤンキースと交渉を行い、5年間、年俸総額1億5000万ドルの条件を引き出すことに成功したが、ボラスは最低でも年俸総額3億5000万ドルだとしてこれを突っぱね、ロドリゲスを各球団に値踏みせさせていたはずなのに、自分を抜きにしてロドリゲスが交渉をまとめてしまった、というわけである。これはボラスにとって大きな計算違いであると同時に、自身のサクセスストーリーの中核を担う存在だったロドリゲスに裏切られ、更には自分の立場を否定される屈辱を受けたということにもなり、彼のスタンスそのものを揺るがす可能性を秘めた大問題と言える。そしておそらく、彼に苦汁を味あわされてきた各球団のGMの中には、ざまあみろと手をたたいている者がいるはずである。

ロドリゲスがなぜ単独行動に走ったかについては、ヤンキースに対する愛着の念がまずあったものと思われる。ポストシーズンで毎度のように極度の不振に陥る彼をかばってきたジョー・トーレがチームを去ったとは言え、2004年にレンジャースから移籍してきたロドリゲスのシーズン成績はメジャートップクラスを維持してきたことを思えば(何といってもMVP1回、本塁打王2回、打点王1回である)、水が自分に合っていると感じて当然である。
そして、あまりに高い要求によって移籍先が無くなることを危惧していたことも伺える。FA宣言以降、獲得に本腰を入れていると見られていたのはエンジェルスだけで、しかも条件はボラスの引いた線よりも下だったと言われている。トーレが監督に就任したドジャースも一時本命視されたものの彼がリップサービスで「一緒にやる可能性を否定しない」と語ったのみで、具体的にどこまで話が進んでいたかは疑問だ。来季プレイができないかもしれないという不安をロドリゲスが感じてもおかしくはないし、契約している選手に快適な環境を与えることが代理人の仕事である以上、ボラスがその責を果たしていなかったことも浮き彫りになったと言えるわけである。
何にしても、ロドリゲス本人が頭を下げてきたことをヤンキース側が不快に思うはずがなく、スタインブレナー・オ-ナーの長男でヤンキース副社長のハンク・スタインブレナーは「過去は過去でしかない。一つだけ確実なことは、ロドリゲスがこのチームに残りたがっているということだ」と語り、仮に交渉の席にボラスが参加しても「交渉のポイントははっきりしている。(誰が来ようが)問題ではない」と勝利宣言とも言えるコメントまで残したのだ。そしてあっさりと両者はボラス抜きで合意してしまったのである。ボラスにとってはいい面の皮だ。

ハンクは残留が決まったことを受けて「ボラスはロドリゲスの為になることもやってきたかもしれない。だが、今回は違う。代理人が市場原理を無視して最適とは言えない判断を下せば、それは選手を傷つけることになる。今回の一件はその典型的な出来事だった」と総括を含めてボラスを批判している。そして「ヤンキースで本塁打記録を狙える選手はベーブ・ルースしかいなかった。ミッキー・マントルは故障が多かった。(ロドリゲスが)歴史的偉業を達成すればボーナスだ」とロドリゲスの鼻先にニンジンをぶら下げる余裕まで見せている。

ロドリゲスが自身のブログで共通の友人と称した人間は、投資信託会社ゴールドマン・サックスの幹部だった。ヤンキースがこの投資信託との取引があることを利用して、ロドリゲスがこの中にいる知人に仲介を頼んだというのが真相だったわけである。ボラスはロドリゲスが単独で交渉を行っていることを明かして以降、メディアの取材申し込みに無言を貫いているが、自分が蚊帳の外に置かれていたことに対する見解を出しあぐねていることは容易に想像できる。しかもボラスは、ロドリゲスの動きによって今後大きく影響を受ける可能性もある。なぜなら、これまでボラスによって肝を冷やされた選手は少なくないからである。昨年のオフにポスティングでのメジャー入りを目指した松坂に対して、レッドソックスが交渉権を獲得した際、期限ギリギリまで契約がまとまらなかたことで松坂は気をもんだし、ドジャースからFAになったJ・D・ドリューは強気な交渉の反動で故障の可能性があるのに高く売りつけたと批判を受けている。選手にとっても高額な契約は望むところではあるのだろうが、その為に新たな問題を抱えることになるのは本意ではないはずで、今回はロドリゲスがそれを証明した格好になっている。吸血鬼とまで呼ばれたボラスの強引な手法の限界がここで示されたと言っていはずである。

気になるのは、ボラスがロドリゲスとヤンキースの契約成立によって報酬を受けるのかどうかという点である。間違いなく彼は今回のFAで大きな利益を目論んでいたはずで、3億5000万ドルという線引きはそのまま彼の利益計画を表すものだったと思われる為、報酬なしで済ますことは考えられない。しかし常識で考えればロドリゲスが2億7500万ドルの4ないし5%をボラスに差し出すのもおかしな話である。なぜなら、彼は100%の仕事をしていないのだから。従って、今後はロドリゲス対ボラスの金銭闘争が勃発する可能性もあるわけだが、ロドリゲスの性格から言えば手切れ金としていくらかを払って彼との関係を終わらせるのではないかと思われる。そしてそれが、ボラス時代の「終わりの始まり」になればいいな、というのが私の率直な気持ちである。本来は黒子でいいはずの代理人が、メジャーを牛耳るおかしな状況が早く過ぎればいいという願いを込めて、そう思っている。

スポンサーサイト

この記事に対するトラックバック

この記事のトラックバックURL

この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

この記事に対するコメント

代理人制度の綻び

A・ロッドがヤンキース残留が代理人を外した結果だったということを聞いて、メジャー移籍時の井口、昨年の中村ノリの代理人解雇の話を思い出しました。代理人は選手の「代理」に過ぎないのですが、報酬が成功報酬(獲得した年俸の何パーセント)なので、選手の意向よりも、自分の収入を重視してしまうためにこういうことがおきてしまうのでしょうね。こういう代理人はどんどん選手との信頼と契約を失っていくのでしょうね。

代理人にはそれなりの意味があったのかもしれないですが、野球界全体から考えると、無くても構わないものだと個人的に思います。

  • 投稿者: いさP
  • 2007/11/21(水) 00:19:03
  • [編集]

いささん

毎度さまです。
ロドリゲスの後、ケニー・ロジャースもボラスも解雇しましたね。タイガースに残りたいという意向を無視するのは我慢ならないということで。これまで最強の代理人として名を馳せてきたボラスですが、金や契約年数じゃないんだ、という気持ちを汲めないことがどんどん浮き彫りになっているように思いますなぁ。

  • 投稿者: baseballmadness
  • 2007/11/25(日) 18:05:05
  • [編集]

この記事にコメントする

管理者にだけ表示を許可する

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。