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ロッキーズ、傷だらけのワイルドカード奪取!

  • 2007/10/03(水) 13:46:56

激戦、そう呼ぶしかない壮絶な試合だった。
ナ・リーグのワイルドカードを賭けた”163試合目の公式戦”1ゲーム・プレイオフが、10月1日にクアーズ・フィールドで行われ、延長13回の末にロッキーズが1995年以来2回目のポストシーズン進出を決めている。
メッツが最後の試合の敗れた為、西地区同率2位だった両者が激突することになったこの一戦、予想ではパドレスが圧倒的に有利とされていた。何故なら、この日の先発はナ・リーグの投手三冠王をほぼ手中に収めているジェイク・ピーヴィだったからなのだ。
しかし、ここまで来たらパワーバランスなど関係ない!とばかりにロッキーズ打線が初回からピーヴィに襲いかかる。その口火を切ったのは松井だった。センターへの二塁打で出塁すると、トゥロウィッキーもヒット、ホリデー四球でいきなり無死満塁のチャンスを迎えると、主砲トッド・ヘルトンがセンターへ犠牲フライ、アトキンスが左中間へヒットを放って難攻不落のピーヴィからいきなり2点を先制したのだ。更に2回にはトレアルバがレフトスタンドへ豪快なソロ本塁打を放ってパドレスを突き放す。
しかし、地区優勝の望みを最後までつなぎながら戦ってきたパドレスもタダでは済まさない。3回表の先頭打者として打席に入ったピーヴィがセンター前ヒットを放つと、これを足がかりに1安打、1四球で満塁のチャンスを作ると、1死後アドリアン・ゴンザレスがライトスタンドへ満塁ホームランを叩きこみ、逆転に成功する。更に2安打、1四球で再び満塁になると、クラークの内野ゴロの間に1点を追加、試合の流れは完全にパドレスへ傾き始めている。
だがロッキーズも負けてはいない。その裏ヘルトンがソロ本塁打、5回裏にはホリデーがタイムリー、6回にも松井が犠牲フライを打ち上げてしぶとく逆転に成功する。
迎えた8回表、ロッキーズはベテランのラトロイ・ホーキンスからかつての守護神ブライアン・フェンテスに投手をスウィッチし、必死の逃げ切りを図るが、パドレスはヒットとワイルドピッチで得た2死2塁のチャンスに、ブライアン・ジャイルズが執念の二塁打をレフトに放ち、同点に負いつくのである。そして両者ががっぷり四つに組んだまま、試合は延長に突入するのだ。

迎えた13回表、ロッキーズはこの日9人目となるホワン・フリオをマウンドに送るが、フリオは先頭打者のジャイルズを歩かせると、続くヘアストンに痛恨の勝ち越し2ランを浴びてしまう。更にヒットを浴びたフリオは1死もとれずに降板、ロッキーズは9月15日以来の登板となるラモン・オーティスをマウンドに送らざるを得ない苦境に立たされる。しかしオーティスは続く3人をピシャリと抑え、何とか傷口が広がるのを防いでいる。
だが、疲労困ぱいのロッキーズナインに2点はあまりにも大きい圧力だった。しかもパドレスは、満を持して守護神のトレヴァー・ホフマンを投入し、必勝パターンへと足を進めてきたのだ。
しかし、その苦境を振り切るきっかけを作ったのが、またしても先頭打者として打席に入った松井だった。センターへの二塁打を放って出塁すると、続くトゥロウィッキーも二塁打を放って松井をホームへ向い入れる。そして打席に入ったホリデーがライトの掲示板に当たるタイムリー三塁打を放ち、なんとロッキーズは3人でパドレスに追いついてしまったのである。
パドレスベンチはヘルトンとの勝負を避けて敬遠し、キャロールとの勝負を選択する。キャロールのバットはホフマンのボールをとらえるが、打球は浅いライトへのライナーとなってしまう。犠牲フライには厳しい状況だったものの、おそらく本能で三塁走者のホリデーがタッチップ、ライトからの送球もそれることなく捕手のマイケル・バレットのミットへ収まる、クロスプレイになると見たホリデーは空を飛ぶが如く頭からホームへ突入、かろうじて左手を延ばしてベースタッチをした瞬間、顔面をグラウンドに強く打ちつけ、そのまま滑り続けていく。その一瞬後、審判の判定がセーフであることを確認すると、ホリデーは滑り終えた状態で動かなくなってしまう。なんと、彼は脳震盪を起こして気絶してしまったのだ!
それを知らないロッキーズナインは、ホリデーの上に重なるように飛び掛かり逆転サヨナラ勝利の喜びを爆発させるが、その騒ぎになっても一向にホリデーが起き上がらない為、チームドクターが駆け寄ってくる。ドクターの指示でチームメイトがホリデーを抱えあげると、この試合のヒーローは視線も定まらず、顎からは血を流しているという壮絶な状況になっていたことがわかったのである。

「よく覚えてないんだよ・・・、オレ、きちんとベースに触ってたの?」
治療を受けた為、遅れてシャンパンファイトに姿を現したホリデーは、まだ心ここにあらずという表情でコメントを出している。「ワールドシリーズ、・・・行きたいね。けど、今は、この瞬間を楽しみたいな」と話すのが精一杯だったが、この試合で2安打、2打点をマークした彼は、打率.340、打点137でナ・リーグの二冠王の称号も得ることとなっている。メジャー3年目の昨年に打率.326、34本塁打、114打点をマークしてブレイクしたホリデーは、その成績がフロックではないことを証明した上、ロッキーズ史上に残るスライディングで実りの多かった今季を締めくくっている。

それにしてもドラマチックな試合だった。ロッキーズは本拠地の試合でありながら、審判も敵に回す展開になってしまったのだ。1点をリードした7回裏、アトキンスが左中間へ放った打球はフェンスをギリギリの高さで越えたものの、そのすぐ側にあった椅子に当たった球がグラウンドに戻ってきたところを見た二塁塁審が、二塁打と判定したからである。ハードル監督が猛然と抗議を行ったが受け入れられず、結局ロッキーズは追加点を挙げられなかったばかりか、続く8回表に同点とされてしまったのだ。だが、この誤審が結果的に延長戦でのサヨナラ勝ちを演出することになったわけで、野球の神様も粋なことをするといったところだろうか。

この試合結果を誰よりも喜んだのは、1578試合プレイオフ出場なし、という現役3位の不名誉な記録に終止符を打ったヘルトンだった。彼がメジャー昇格を果たした1997年は、もうラリー・ウォーカーやダンテ・ビシェット、ビニー・カスティーヤらが打棒を振るっていた恐怖のコロラド打線時代は終焉に向いつつあり、チーム改革の名の元に地区最下位争いを続けるのみというシーズンを強いられていったからである。それだけにヘルトンは「生涯でサイコウのシャンパンの味さ。この酒が、こんなにうまいものだったとは・・・」と感慨に浸っていることが手に取るようにわかるコメントを残している。昨年年俸が1660万ドルだったヘルトンだが、金では買えないものがあるということを我々にも教えてくれたようである。

一方、敗れたパドレスのナインは皆一様に悲痛な表情を浮かべながら球場を去っている。
特にショックを受けたのが、1死しかとれずに手の中へ落ちる寸前だった勝利を滑り落としてしまったホフマンだった。パドレスは残り2試合の段階でワイルドカード獲得マジックを1としていたが、これを共に落とした上、この日のワンゲーム・プレイオフでも敗れるという悔やんでも悔やみ切れない戦いぶりになってしまったが、この3試合のうち2試合は自身が打たれての敗戦だったのだから、元気など出ようはずがない。「野球人生で最悪の負けだ。全てはオレの責任。これを背負ってこれからいくのは辛い」というコメントを出すのが精一杯だった。
また、最多勝、最優秀防御率、最多奪三振の三冠に輝いたピーヴィも、6回1/3を投げて10安打、6失点という結果に「しばらく忘れられないのは確かだね。自分達が参戦するはずだったポストシーズンを、脇で見ているだけなんて・・・」と言葉をつまらせている。ブラック監督は「2人がいなければここまで来ることはっできなかった。ただ、ロッキーズの攻撃が凄すぎたんだ」と慰めのコメントを残している。

しかし、せっかくディヴィジョン・シリーズの切符を手に入れながら、ロッキーズには過酷な日程が待っている。対戦相手は東地区優勝のフィリーズだが、なんと第1戦は10月3日、しかもディゲームなのである。しかも移動もしなければならないということで、延長を戦ったロッキーズにとっては、休む間もなくまた試合という状況なのだ。ワイルドカードは出場4チームの中で最も条件が悪く設定される点は仕方がないとは言え、投手を10人も注ぎ込んでいることも合せると、前途は暗いとしか言いようがない。ちなみに前回はブレーブスと対戦して1勝3敗で敗れさっている。今回は果たして?

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